家の中に必ずあるスイッチは、電気をつけたり、換気扇を回したりするときに何気なく使っていますが、便利なものが続々出てきています。 古い家だと照明の電気をつけるときは、紐を引っ張ってつけるタイプもまだありますが、利便性を考えるとスイッチタイプへの移行がおすすめです。 またすでにスイッチが付いている家でも、新しく出た多機能のスイッチに交換し、さらに利便性を高めて快適な家にしてみてはどうでしょうか。 今回はスイッチの利便性や種類についてご紹介していきます。
スイッチの交換には資格が必要
スイッチの交換や配線を接続するには、「電気工事士」という資格が必要になります。なぜかというと、配線を誤るとブレーカーが落ちたり、感電や火災といったトラブルを引き起こす恐れがあり、非常に危険だからです。 資格は第一種と第二種に分かれており、下記のようになっています。
・第二種電気工事士
住宅、小規模な店舗等の一般用電気工作物の電気工事作業に従事可能。
・第一種電気工事士
第二種電気工事士で可能な作業のほか、工場やビルなどの自家用電気工作物で、500KW未満の電気工事作業に従事可能。
一般的な作業の流れ
スイッチ工事の作業手順について簡単に説明していきます。
使う道具はプラスドライバーとマイナスドライバー、要らない壁紙を切る際に使うカッターナイフです。特別な工具は必要ありません。
まずは、取り付けられているスイッチのカバーを外していきます。カバーを外すとスイッチのボタン以外の場所は空洞で、穴が開いている状態です。壁紙の不要な部分をカッターナイフで切除します。
次に、スイッチの取り付け枠の上下のネジをドライバーで外していきます。取り付け枠の奥には導線が接続されているので、一緒に引っ張り出します。そうするとプラグの差込み口が見えてきます。その後、交換するスイッチに移し替えていきます。最後に取り付け枠を設置し、カバーをすれば完了です。
ここまで流れを書きましたが、スイッチの交換及び電線の接続作業には資格が必要です。
作業の際に漏電や感電といった危険が伴いますので、施工は専門的に行っている業者や電気工事のプロにまかせましょう。
スイッチの種類
一口にスイッチといっても様々な種類があります。ここでは各スイッチの特徴をご紹介していきます。
・片切りスイッチ
照明器具のオンオフ用として最も一般的なスイッチで、家庭用に限らず業務施設でも広く普及しています。右側を押すとオン、左側を押すとオフになるようにつけられています。
・両切りスイッチ
両線に電圧がかかっている200V回路や浴室灯、庭園灯などの水廻りによく使われます。オフのとき、照明側に電圧が発生せず安全だと言われています。
・3路(4路)スイッチ
3路スイッチは、2箇所の場所から1つの照明をオンオフするためのスイッチです。どちらのスイッチからでもオンオフできるため、階段の上下階でひとつの照明をオンオフしたい場合に用いられます。
4路スイッチは、3路と組合せて使用し、3箇所以上の場所から1つの照明をオンオフするためのスイッチです。見た目は3路スイッチと同じなので、背面にある回路図で判別されます。
その他、遅れてオフになるタイプのものやタイマー設定が可能なもの、明るさを調整できるものやオフにすると光るタイプのものもあります。生活スタイルや設置する場所に合わせて選ぶのがいいでしょう。
設置位置で変わる利便性
スイッチは設定位置によって利便性が左右されます。
できるだけ各照明の近くに配置しておくと、消し忘れの心配も少なくなり便利です。また、PCや電話周りの配線は慎重にしないとごちゃごちゃした印象の部屋になってしまう恐れがあるため、注意が必要です。
冷蔵庫など大きな家電製品以外にも思っている以上にコンセントも必要です。携帯の充電器や空気清浄器など生活するにあたって増設が必要な際も、電気工事のプロに相談するのがおすすめです。
スイッチプレートの交換でデザイン性をアップ
現在大きなメーカーが出しているものから、インテリアショップが販売しているものまで多種多様のスイッチプレートがあります。シンプルなものから鉄製や木製のもの、キャラクターものなど幅広く選択することが可能であり、お部屋の雰囲気に合わせてインテリアを楽しむことができます。
スイッチプレートのデコレーションに限ってはご自身でされても基本的に問題はありませんので、包装紙などで飾り付けしてみてもいいでしょう。
まとめ
スイッチは一見シンプルで簡単そうに見えても、中には電線が通っており思わぬ事故につながってしまうおそれがあります。スイッチが壊れてしまった、新しいものに替えたい、そうお考えの際は必ず電気工事のプロに依頼するようにしてください。
後半に紹介したスイッチプレートのデコレーションについては、中の電線を触れないよう注意しましょう。作業自体は基本的に無資格でも行えます。ただし賃貸物件にお住まいの方は、事前に大家さんに相談しましょう。後々のトラブルを防ぐためにも、しっかり許可を取ってから行うことが大切です。